今日の新患さん【右膝外側の痛み(ランナー膝)】と再診患者さん【右臀部(上部)の痛み】
今日の新患さんは右膝外側の痛みでお悩みの方でした。腸脛靭帯炎と呼ばれる症状かと思われます。
仕事で1日2万歩、多い時には4万歩歩かれるようで、年明けに歩いていたら痛みが出たようです。
少し様子を見たら次第に痛みは引いたようですが、まだ残っているので来院されました。
検査をすると靭帯や半月板に特に問題は無いように思われたので、歩行やアライメント、可動域のチェックを行いました。
太ももが少しうちに捻じれて、さらに歩行時の右足が着いた瞬間に骨盤が右にスウェーするため腸脛靭帯と呼ばれる靭帯の付着部に引き伸ばされるようにストレスがかかっていたので、そこの修正していきました。
今日の段階では痛みの再現性が無かったため、1週間仕事をして様子を見て頂く形にしました。
再診の方は以前は膝の痛みでみえていましたが、今日は右臀部(おしり)の痛みで来院されました。
今回の方の主訴は長い時間歩けなくなり、5分~10分程度歩くと1,2分休まないと歩けないとのことでした。
実はこの症状は間欠性跛行といって、脊柱管狭窄症の代表的な症状です。
しかし、今回は痛みが出る場所が右のお尻の上部なので、狭窄症ではなく狭窄症「様」の症状と考えました。
痛みの再現としては歩行時がメインでしたが、確認すると前屈時と立位で骨盤を横(右)に動かした際にも痛みが出ました。
これらの事と可動域の確認で右の外転可動域が小さかったことを踏まえて、歩行時(ミッドスタンス)での骨盤が横に揺れる動き(側方スウェー)が原因だと判断しました。
この動きによって中殿筋の上部にストレスがかかっていると思われます。
外転可動域を広げて歩行時の骨盤の揺れを抑えるとひとまず前屈や歩行時の痛みが軽減したので、外転可動域を広げる治療方針でいこうと思います。
外転可動域が小さくてお尻に痛みが出ることは良くありますが、先ほどの間欠性跛行の訴えがあると病院では脊柱管狭窄症と言われることが多いと思います。
しかし、今回のように中には狭窄症に似ているけど違う原因による狭窄症「様」の症状も隠れています。
狭窄症の治療をしていてもなかなか痛みが治らない方はもしかしたら狭窄症ではないかもしれません。
この2つは似ていますが治療法が異なるので、しっかりと見極めて少しでも早く卒業してもらえるようにしていきたい思います。
柔道整復師 服部 耕平