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歩くといつも片側の腰が痛くなる方の原因と改善方法②

こんにちは。

愛知県豊明市にある、HK LABOの服部 耕平です。

現在までに整形外科専門病院、デイサービス、トレーナー活動で様々な痛みでお困りの方の施術をさせて頂きました。

姿勢や歩き方などの動作から一人一人の方の痛みに合わせた治療をおこなっております。

 

Contents

はじめに

 

前回、歩行時の片側性腰痛の解説をしましたが今回もその続きの解説をします。

 

前回は歩行時の前半つまり脚を前に踏み出した時に痛みが出る方に向けて解説をしました。

今回は歩行時の後半層でもある脚を後方に伸ばす時に痛みが出る方に向けて解説をします。

 

 

実際には踏み出しに原因がある人でも一度痛みが出ると常に痛みが出てどちらに問題があるか、

自分でははっきりとは分からない方も多いと思います。

 

動きや可動域のチェックを行うと分かるのですが、それは専門的な知識が必要になります。

なので、どちらかわからないという方はまずは今回の内容か前回の内容どちらかを一度試してみて下さい。

 

前回の内容

歩くといつも片側の腰が痛くなる方の原因と改善方法

 

1回ではなかなか効果が分からないと思うので、1週間ほど試してみて下さい。

それでどちらか楽になる方を選んで頂ければいいと思います。

 

1週間程度であればそれで悪化する可能性も少ないと思います。

 

中には踏み出しと蹴り出し両方が問題になっている人もいます。

その辺りは難しいですが、両方楽になるという方は両方やってみて下さい。

 

なぜ片側に腰痛が出るのか

 

歩行時の腰痛の原因骨盤スウェー

 

前回も書きましたが、歩行時の腰痛の原因について解説していきます。

基本的な原因となる動きは前回と「骨盤の揺れ」にあります。

専門的には骨盤スウェーと言ったりします。

 

どういうことかと言うと、歩行時に腰痛がある方の多くは痛みが出る側の脚を着いて片足立ちになっている時に骨盤が外側に揺れます。

痛みが左にある方は左に骨盤が揺れるという事です。

 

これを骨盤スウェーと言います。

スウェーは揺れふらつきといった意味があります。

骨盤が安定せずにふらついて揺れるという事です。

 

こんなこと誰でも起こるんじゃないかと思われるかもしれませんが、そんな事はありません。

 

股関節周囲の筋肉に柔軟性があったり、筋力がある方はこのスウェーがそれほど出ません。

 

ではなぜスウェーが出ると腰に痛みが出るのかを解説します。

 

骨盤スウェーによる影響

 

まず骨盤に付く筋肉の話をしたいと思います。

 

骨盤に付く腰部の筋肉の一つに「腰方形筋」という筋肉があります。

 

この筋肉は肋骨から始まって骨盤に付きます。

 

今回のような腰痛はこの腰方形筋が関わっていることが多いので、この様な筋肉があるという事を頭に入れておいてください。

 

では骨盤スウェーが腰方形筋にどのような影響を与えるのか。

 

骨盤スウェーというのは骨盤が横に揺れるという事は先ほど説明しましたが、

歩行時にスウェーが起こるとこの腰方形筋が引っ張られることになります。

 

このような牽引力が歩く度に腰方形筋に加わることになります。

一回の牽引力はそれほど大きな力ではありません。

なので、すぐにズキッと痛む訳ではありませんが、長時間歩くことでこの牽引力が腰方形筋に繰り返し加わります。

それによって、ズキッと痛むと言うよりは鈍痛が出る方が多いと思います。

 

 

これが片側性の腰痛の原因になります。

なので、この腰痛を解決するためには腰の筋肉を緩める事ではなく骨盤スウェーを改善させる必要があります。

 

前回との違いは?

 

ここまでの解説は前回の内容と同じになります。

では今回は何が違うのかというと、骨盤スウェーが起こるタイミングと可動域制限がある動きです。

前回は踵が地面に着いてから足が身体の真下に位置するまでの前半層でのスウェーでした。

 

今回はそれよりも後半になります。

足が身体の下に来てから後方に伸びてつま先が離れるまでです。

 

このタイミングの違いで治療の内容が変わります。

 

前回、骨盤スウェーが起こるのは内転筋やハムストリングスと呼ばれる筋肉が硬くなることで、骨盤が引っ張られるというお話をしました。

これらの筋肉は脚を踏み出す「股関節の屈曲」の時に骨盤を引っ張る筋肉になります。

 

しかし、今回は脚を後方に伸ばす「股関節の伸展」の時に骨盤を引っ張る筋肉を探さなくてはいけません。

 

 

これは股関節伸展の可動域制限の原因になっている筋肉と言い換えることも出来ます。

脚を後方に伸ばすことを股関節の動きで伸展と言いますが、

この伸展可動域が足りない時にそれを代償しようとして骨盤が横に揺れたり後方回旋します。

なので、股関節の伸展の柔軟性を改善することが骨盤スウェーの改善にもつながります。

 

股関節伸展可動域の改善方法

 

主に股関節伸展の可動域制限になっているのは

「腸腰筋」

 

「大腿直筋」

 

「大腿筋膜張筋」

 

「縫工筋」

 

そして「内転筋」になります。

 

基本的には股関節の前方にある筋肉全てです。

内転筋は前回も出てきましたが、内転筋は踏み出しでも蹴り出しでもどちらの制限もする筋肉になります。

 

今回の腰痛はこれらの筋肉を緩めて伸展可動域を正常に戻す必要があります。

 

筋膜リリースの方法

 

ではどのように筋膜リリースを行うかを説明します。

 

股関節前方の筋肉の筋膜リリース

紹介した筋肉の中で特に股関節の伸展制限の原因になりやすい「大腿直筋」の緩め方の方法を説明します。

 

大腿直筋は大腿四頭筋の呼ばれる筋肉の一つで骨盤から膝の下に付く筋肉になります。

 

筋膜リリースが出来ているのかが分かりやすいように、一度立った状態で身体を反らしてみて下さい。

 

この時にどの程度反らせるかを確認してみて下さい。

腰や股関節付近に痛みや張りが出る方は強さを覚えておいて下さい。

これをリリース後でチェックをして緩められているかの目安にします。

 

 

では筋肉の緩め方です。

 

大腿直筋は股関節の前方のやや下方で太ももの上の方にあります。

 

解剖のイラストではこの部分になります。

 

この部分を指で少し抑えながら横に動かすとゴロゴロとする筋肉があると思います。

これは寝た状態でも座った状態でも構いません。

その筋肉を横断するようにゴロゴロとほぐしてみて下さい。

 

そしてほぐした後にまた立位で体を反らしてみて下さい。

リリース前よりも痛みが軽減している、もしくは反らせるようになっていればうまく緩められています。

うまく緩められていれば、繰り返し筋膜リリースをすることで立ち上がりの痛みも次第に減ってくるはずです。

 

今回は大腿直筋の緩め方を紹介させて頂きますが、他の筋肉も基本的には同様の方法で大丈夫です。

大腿筋膜張筋は大腿直筋の外側、縫工筋は少し内側にあるので、横に位置をずらしていくと他の筋肉もほぐれます。

 

腸腰筋も大腿直筋の内側になりますが、この筋肉は骨盤の内側から始まります。

 

 

なので股関節の前方だけでなく、お腹の下を触りながら骨盤の中に向かってほぐしてみて下さい。

場所を変えてその筋肉をゴロゴロと少し強めにほぐしていけば緩んでいくはずなので、大腿直筋ではあまり効果が出ない方も諦めずにほかの筋肉も試してみて下さい。

 

内転筋の筋膜リリース

 

次に内転筋の筋膜リリースを紹介します。

内転筋はいくつかありますが、股関節の伸展の邪魔になる筋肉は前方にある長内転筋、恥骨筋です。

さらに今回のケースはその中でも股関節に近い部分が硬くなっています。

 

 

この部分はローラーでは筋膜リリースしにくいので手でリリースする事をお勧めします。

 

このようにあぐらのかくように股関節を開いた状態で股関節に近い部分を触ってみて下さい。

 

 

この部分にピンと張った筋肉を感じると思います。

 

これを横断するようにゴリゴリとほぐしていきます。

 

写真は座った状態ですが、完全に寝た状態の方がより分かりやすいかもしれません。

 

リリース後に柔らかくなっているか確認するために、筋膜リリース前後で体を反らした時の痛みを確認してみて下さい。

うまくリリース出来ていれば痛みが減る、もしくは反らしやすくなると思います。

 

最後に

 

今回は前回の続きで歩行時の片側性腰痛の別のパターンを説明しました。

似たような痛みでもこのように治療内容は全然違うという事はよくあります。

今回は症状を中心に解説しましたが、病名で分けても同じことが言えます。

 

脊柱管狭窄症でもいくつか原因や治療法がありますし、

逆に言うと脊柱管狭窄症の人と腰椎椎間板ヘルニアの人の治療法が同じになることもあります。

結局は痛みの原因というのは、一人一人違うため細かく見ていく必要があるという事です。

それでもこのブログで書いていることは比較的、遭遇しやすい痛みや原因を書いていますので痛みでお困りの方は一度試してみて下さい。

 

 

今回も最後までお読み頂きありがとうございました。

 

柔道整復師  服部 耕平

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