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「膝が曲がらない」「しゃがめない」原因と治療法

こんにちは。

愛知県豊明市にある、HK LABOの服部 耕平です。

現在までに整形外科専門病院、デイサービス、トレーナー活動で様々な痛みでお困りの方の施術をさせて頂きました。

姿勢や歩き方などの動作から一人一人の方の痛みに合わせた治療をおこなっております。

 

Contents

はじめに

 

今回も膝が曲がらないという問題に対しての治療法を解説していこうと思います。

膝の痛みでお困りの方は本当に多いです。

以前にも膝が曲がらないという問題は解説しました。

 

今回も以前と被る内容もありますが、少し違った内容もあるので、

今回の内容の方が分かりやすいと思われる方もみえると思います。

以前のブログはこちら⇒「しゃがんだ時の膝裏の痛み」でお困りの方へ。

 

当院の得意としている変形性膝関節症や半月板損傷、オスグッドや分裂膝蓋骨などの方が当てはまるかと思います。

 

個人的には病名も大切ですが、症状に一人一人の症状に焦点を当てて治療を行っているので、

膝を曲げると痛い、という症状でお困りの方にはお役に立てる無いようになると思います。

 

なぜ膝が曲がらなくなるの?

 

まずはなぜ膝が曲がらなくなるのか。

それを骨の動きから解説していきます。

 

まず膝を曲げる時には大腿骨と呼ばれる太ももの骨と、

脛骨と呼ばれるすねの骨の動きが重要になります。

(膝蓋骨と呼ばれる膝のお皿も大切ですが、膝蓋骨の動きに関しては後日また別で解説していきます。)

 

今回の膝を曲げる動きではこの大腿骨と脛骨が近づくように動きます。

「屈曲」と呼ばれる動きですが、これはイメージ出来るかと思います。

 

しかし、膝を曲げるためにはこの動きだけでは曲がりません。

それは膝を曲げる時には内旋と呼ばれるすねの骨が内に回る動きも必要になります。

(スクリューホームムーブメントと言ったりします。)

 

厳密には内旋が起こらないと膝は奇麗に曲がらないという事です。

 

 

どんな病名の疾患でも掘り下げていくと始まりは可動域の制限にあったりします。

可動域制限以上に動かし続けることで関節に負担がかかり痛みや変形の原因になります。

 

なぜ可動域制限が起こるのか

 

ではなぜ内旋が正常に起こらなくなるのでしょうか。

 

これは膝周囲の筋肉の柔軟性の問題が可動域制限を引き起こします。

今回の場合は内旋の反対の外旋筋が硬くなることが原因です。

外旋筋は基本的には膝の外側にあることが多いです。

外側から外に脛骨を引っ張るため内旋の邪魔をしているという事です。

 

具体的には大腿二頭筋、外側広筋が内旋制限を引き起こすメインに筋肉になります。

 

外側ではないですが、腓腹筋内側頭と呼ばれるふくらはぎの内側の筋肉も内旋制限の原因になります。

 

 

さらに筋肉は硬くなるとうまく収縮できなくなり、物理的に関節の運動の邪魔をします。

例えば膝を曲げたいのに膝裏に障害物があったとします。

そうなるとその障害物に衝突してそれ以上曲げられなくなりますよね?

 

これと同じことが膝裏の筋肉が硬くなると起こります。

膝裏の筋肉が硬くなると、裏の筋肉がつっかえ棒のようになり膝の屈曲の邪魔をします。

 

 

筋膜リリースの方法

 

ではどのように硬くなった筋肉を緩めていくのかを説明します。

今回の筋膜リリースのは筋膜リリースのローラーと野球ボールなどを使用すると緩みやすいです。

まずは大腿二頭筋からです。

大腿二頭筋は膝裏の外側にこの部分にある筋肉です。

 

なので、膝裏外側にボールを置き、、ボールを潰すように圧をかけながら膝を動かして、

ボールをゴロゴロと転がします。

 

 

ボールがない方は直接手でほぐしても大丈夫です。

 

次に外側広筋です。

この筋肉は太ももの外側にある筋肉になります。

 

ここは筋膜リリースのローラーを使ってこのように当てます。

 

この姿勢のまま少し体重をかけながらローラーを転がしてこの外側広筋部分をほぐしていきます。

最初はかなり痛いと思います。

外側広筋もローラーが無い方は手でほぐして頂いても大丈夫です。

 

最後に腓腹筋内側頭です。

この筋肉はふくらはぎの内側の筋肉になります。

 

内側にある筋肉ですが、この筋肉も膝屈曲や内旋の邪魔になる筋肉なので、

硬くなっていたら緩める必要があります。

 

腓腹筋内側頭もボールを使ってほぐしていきます。

ボールをふくらはぎ内側に当てて押しつぶすように圧をかけながら転がしていきます。

 

これもボールがない方は直接手でほぐしても大丈夫です。

一カ所につき3分程度を目安にほぐしてみて下さい。

ほぐした後に膝が曲がりやすくなっているか確認して、曲がりやすくなっていれば今回の内容が当てはまるので継続してやってみて下さい。

 

最後に

 

今回は膝が曲がらない方に対しての治療法の解説をしました。

膝の痛みや可動域制限で困っている方は多いと思います。

個人的には膝の痛みや可動域制限の大半がこういった筋肉的なアプローチで解決することだと考えています。

中には手術を宣告されてから来院される方もみえますが、それでも細かく原因の筋肉を見つけていけば可動域も改善されますし、

痛みも取れてきます。

 

本当は早めに治療できるに越したことはないですが、

痛みが強くても、可動域制限が強くても諦めずに治療をしてみて下さい。

必ず原因と解決策はあると思います。

 

本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

服部 耕平

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