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変形性膝関節症のクライアントの解説

こんにちは。

 

愛知県豊明市にある、HK LABOの服部 耕平です。

現在までに整形外科専門病院、デイサービス、トレーナー活動で様々な痛みでお困りの方の施術をさせて頂きました。

姿勢や歩き方などの動作から一人一人の方の痛みに合わせた治療をおこなっております。

 

 

Contents

はじめに

 

今回は最初に変形性膝関節症の方の歩行動画を見て頂きたいと思います。

動画のクライアントさんは両膝の変形性膝関節症ですが、特に右膝内側と正面に痛みがあるのでそちらに注目して見てみて下さい。

 

 

 

後半の動画の歩き方の方がスムーズになっているのがわかるのではないでしょうか。

 

このクライアントさんの問題点と、どのような変化が出たかを今回は解説していきます。

 

今回の問題点

 

今回のクライアントさんは64歳の女性で整形で変形性膝関節症と診断。

 

整形や接骨院でリハビリをされていましたが、改善されずに当院を受診されました。

主な訴えとしては歩行時と階段を降りる時の右膝内側と前方の痛み

 

これらを踏まえて柔軟性や歩行評価を行った結果、2つの問題点があると考えました。

 

膝伸展制限による問題

 

一つは膝がまっすぐ伸びないこと。

専門的な言葉では伸展制限と言います。

これによって2つの問題が起こります。

 

1つは着地の時に必要以上に膝が曲がってしまうという事。

 

 

膝は伸びた状態で関節が安定します。

着地の時に必要以上に膝が曲がると、関節に緩みができて不安定になります。

これによってラテラルスラスト(外側動揺性)と言われる外側への膝のブレが起こります。

 

 

外側へのブレになるので、内側の関節が狭くなり骨同士がぶつかりやすくなります。

 

 

 

 

2つ目は蹴り出しの時に膝に負担がかかる。

蹴り出しというのは脚が後ろに伸び、つま先で地面を蹴ろうとするタイミングです。

 

 

通常、このタイミングでは膝が伸びようとするのですが、伸展制限があるため曲がったままになります。

膝は曲がっている状態の方が筋肉をより使います。

曲がった状態で体重が乗るとさらに膝は曲がるため、耐えるように筋肉に力が入ります。

 

 

皆さん、膝を伸ばした状態と軽く曲げてる状態で立ち続けると、曲げた状態の方が太ももの前方が疲れやすいと思います。

疲労感だけならまだいいのですが、蓄積される事で痛みに変わってきます。

 

さらには伸展制限のある膝を無理矢理伸ばそうと歩いている方もみえます。

無意識の方が多いのですが、これでも膝の負担が増えるため痛みに繋がります。

 

これが伸展制限で歩行時に痛みが出やすくなる理由です。

 

大腿外旋の問題

 

二つ目は膝が外に向いている。

こちらは股関節(大腿、太もも)の外旋と言います。

 

 

この問題点は着地の時や蹴り出しの時に膝が外を向きます。

簡単に言うとO脚になりやすくなります。

 

O脚になるとこれも膝の内側の隙間が狭くなり衝突しやすくなります

 

 

先程の伸展制限と合わせると「膝が外側に曲がりやすくなっている状態」となります。

 

 

変形性膝関節症の方はこの状態になっている方がとても多いです。

 

この問題を解決するだけでも、痛みが大きく改善される方もみえると思います。

 

内転筋リリースによる効果

 

大きく2つの問題点を説明しましたが、そのどちらも原因となるのは内転筋です。

その中でもメインになるのは「大内転筋」と呼ばれる筋肉です。

 

 

 

この筋肉の硬い部分をしっかりとリリースしていきます。

 

 

今回はリリースに関しては詳しく説明しないので興味ある方は変形性膝関節症ブログをご覧下さい。→ 歩行時の膝内側の痛み「変形性膝関節症」でお困りの方へ。

 

このクライアントさんは大内転筋を3ヶ月ほどしっかりとリリースしました。

すると膝の伸展制限や股関節の外旋が修正されて動画のように、歩き方にも変化が出ました。

 

動画の解説

 

ここからは動画でどのような変化が出たのか先程の問題点に沿って、2つ解説していきます。

 

まずは体重が右脚に乗った時の膝が外に揺れる量が減っています。

 

 

右(10月)の方が外側へのブレ幅が少ないのが分かると思います。

 

骨盤で確認するとさらに分かりやすいかもしれません。

 

 

これによって内側の骨同士の衝突が減少して痛みが減ったと考えられます。

さらに膝が外側に揺れると足の小指の方に体重がかかります。(外側荷重)

人間の足は親指のほうが踏ん張りやすくなっているため、外側の揺れが減る事で体重も内側(親指側)にかかりそれによっても膝の負担が減ります。

 

 

もう1つは膝が伸びるようになったので、右脚が後ろに伸びるようになりました。

歩幅が広くなったと言ってもいいと思います。

 

 

膝の伸び具合は写真ではわかりにくいかもしれませんが、歩幅が広くなっている事や左足が前に出しやすくなっているのがわかると思います。

 

これによって膝前方の筋肉や脂肪体と呼ばれる組織の負担が減ったと考えられます。

 

 

 

まとめ

 

今回は実際に変形性膝関節症のクライアントさんの解説を行いました。

この方もまだ完治というわけだはありませんが、歩行時の痛みは無くなっています。

あとは階段の痛みが残っているのでそちらも改善させていきたいと思います。

 

個人的にこの変形性膝関節症や変形性膝関節症の治療は得意としています。

当院にみえた方の多くが「手術しかないと思った」「マッサージで治ると思わなかった」という事を言って頂けます。

 

なので、少しでも多くの方にこのような治療法を知って頂ければと思い変形性膝関節症の内容を書きました。

 

この変形性膝関節症、変形性股関節症に関しては必要のない手術を少しでも減らせればと思っています。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

服部 耕平

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