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歩いた時の足裏の痛み「足底腱膜炎・足底筋膜炎」でお困りの方へ。②

こんにちは。

愛知県豊明市にある、HK LABOの服部 耕平です。

現在までに整形外科専門病院、デイサービス、トレーナー活動で様々な痛みでお困りの方の施術をさせて頂きました。

姿勢や歩き方などの動作から一人一人の方の痛みに合わせた治療をおこなっております。

 

Contents

はじめに

今回はよくある足裏の痛み「足底腱膜炎」「足底筋膜炎」について書いていきます。

 

以前にも足底腱膜炎については書きましたが、別のパターンについて書いていきます。

概要などは以前の方が詳しく書いてあると思うので、以前のブログをご参照ください。

歩いた時の足裏の痛み「足底腱膜炎・足底筋膜炎」でお困りの方へ。

 

接骨院や整形では足の裏でボールでほぐしたり、タオルギャザーと呼ばれるエクササイズを説明された方もみえると思います。

それで改善された方は問題ありませんが改善されない方もみえると思います。

 

そういった方は足底腱膜炎の治療法も多岐にわたるので前回の内容と今回の内容を参考にして頂ければと思います。

 

足底腱膜って何?

 

足底腱膜というのは足の裏に踵部分からつま先に張っている膜状の組織になります。

 

 

足のアーチを保つ機能や正しく歩く補助をしてくれる組織になっています。

 

足底腱膜炎とは

 

歩行時やランニングの際に、足底腱膜に過度な牽引ストレスや圧迫ストレスが加わり足底腱膜に痛みが出ます。

痛みの部位は足底の後内側、中央、親指の付け根などが主に挙げられます。

 

 

起床時の歩き初めの痛みが代表的な症状ですが、立ち仕事などで夕方になるにつれて徐々に痛みが増してくる方もみえます。

 

ピーンと突っ張ったような痛みが出るのも特徴です。

 

レントゲンなどの画像では骨棘と言って、骨が出っ張ったような変形をしている場合もあります。

個人的には変形によって痛みが出ているとはあまり思っていません。

それよりも力学的なストレスが加わることで痛みが出ていると考えています。

そのため力学的なストレスさえ改善させられれば、骨棘があっても痛みは改善していきます

 

 

なぜ足底腱膜炎になるの?

 

足底腱膜炎になる原因で多いのが「偏平足」です。

偏平足になるとアーチが潰れて足底腱膜が通常よりも強く引っ張られます

その過剰な牽引力こそが足底腱膜炎の痛みの原因になります。

 

 

ではなぜ、同じ足底腱膜炎でも痛みの出る部位が違うのか。

それは人それぞれの歩き方のクセが関係しています。

 

これは歩行時にどの部分に体重が長く乗っているかによって痛みの出る部位が変わってきます。

 

一番多い部位は足底の後内側の踵部分になります。

これは偏平足の方は重心が後方にあるため、歩行時に体重が前方に移動できなくなります7。

そうなると踵が持ち上がらずに足底腱膜炎後方部分に過度な伸張ストレスが加わることで起こります。

 

逆に前方の親指の付け根付近で痛みが出る方は踵は上がるけど、体重移動が停滞するような方に起こりやすくなります。

 

 

足底腱膜炎の中でもどの部位に痛みが出ているのか、体重移動にどのような特徴があり、なぜそれが起こるのかという事を原因を分析すると原因がみえてきます。

 

偏平足の原因は

 

ここまでで足底腱膜炎の原因は「偏平足」という話をしてきました。

では、偏平足の原因は何になるのでしょうか。

 

これは足関節(足首)の硬さが大きく関係しています。

 

足関節と足底というのは表裏一体の関係にあります。

足関節が硬くなると足底の筋肉が引っ張られやすくなり、足底の筋肉が硬くなると足関節の筋肉が引っ張られやすくなります。

 

これがどういうことかをアキレス腱のストレッチで説明したいと思います。

アキレス腱のストレッチは本来下腿が前方に倒れてアキレス腱を伸ばす、足首のストレッチになります。

 

 

 

しかし、アキレス腱が硬くなっていると下腿が前方に倒れにくくなります。

その状態で下腿を前方に倒そうとすると下腿や距骨と呼ばれる骨が内向きに捻じれ、足のアーチを潰して前に体重をかけようとします。

 

これは足底腱膜とアキレス腱が引っ張り合いをしているような状態です。

 

筋肉はゴムのような性質があり硬い筋肉と柔らかい筋肉が引っ張り合いをすると柔らかい方が伸びやすくなります。

 

その為アキレス腱が硬い状態だと足底腱膜が一方的に伸ばされる為アーチが潰れて偏平足になります。

 

このような動きが歩行時にも起こると偏平足や足底腱膜の痛みが生じます。

 

アキレス腱とは

 

 

ここまではアキレス腱と言ってきましたが、実際には「腓腹筋」と「ヒラメ筋」という筋肉が足関節後方で合流してアキレス腱になります。

 

 

そのため、アキレス腱を柔軟性改善にはこの腓腹筋、ヒラメ筋の改善も必要になります。

 

 

アキレス腱(腓腹筋、ヒラメ筋)の筋膜リリース

 

アキレス腱、腓腹筋、ヒラメ筋の筋膜リリースの説明をします。

これらの筋肉のリリース方法はそれほど難しくありません。

ローラーをお持ちの方はアキレス腱から下腿後面にローラーを当てて転がして下さい。

 

硬いところや痛いところを少し強めに転がしてみて下さい。

 

 

ローラーが無い方は手でも大丈夫です。

この時につま先を少し上げた状態でほぐしていくと硬い部位が分かりやすくなるのでこの形でほぐしてみて下さい。

 

後ろから見るとこんな感じです。

 

足底腱膜炎の方でほぐした後に歩いてみて痛みが軽減されていれば、アキレス腱の硬さが原因になっているので継続してリリースしてみて下さい。

 

最後に

 

今回は足底腱膜炎にについて解説をしてきました。

当院にみえる足部の疾患の中では一番多いと思います。

 

以前は足首の筋肉の腓骨筋に着目して解説しました。

それぐらいこの足底腱膜炎は足首の硬さと関連があります。

しかし、足首にもたくさんの筋肉があり、どれが動きの邪魔をしているのかを見つける必要があります。

逆にそれさえ見つけられれば足底腱膜炎の痛みも改善されると考えています。

この2回の足底腱膜炎の内容で全ての足底腱膜炎が良くなるわけではありませんが、この2つの筋膜リリースで改善される方はたくさん見えると思います。

なので、足底間膜炎の痛みで悩まされている方は一度試してみて下さい。

 

それでも改善しなければ、解決策はあるはずなので1人で悩まずに専門家にみてもらって下さい。

今回も最後までお読み頂きありがとうございました。

 

服部 耕平

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