平泳ぎの股関節痛でお悩みの方へ。
こんにちは。
愛知県豊明市にある、HK LABOの服部 耕平です。
現在までに整形外科専門病院、デイサービス、トレーナー活動で様々な痛みでお困りの方の施術をさせて頂きました。
姿勢や歩き方などの動作から一人一人の方の痛みに合わせた治療をおこなっております。
Contents
はじめに
今回は平泳ぎの際の股関節痛の原因と解決方法について解説していきます。
僕自身水泳経験者で専門は平泳ぎでした。
なので、水泳の動きに関しては医療的な知識とアスリートとしての感覚両面から考えられると思っています。
さらに僕自身も膝の痛みや股関節の痛みに悩まされた経験があるので、
膝や股関節の痛みに関しては様々な知識を持っていると思っています。
このブログで全てをかけるわけではありませんが、
平泳ぎの動きと関連する筋肉などから原因と改善方法を解説したいと思います。
ウィップキックとウェッジキック
まず最初に、平泳ぎのキックと言っても様々なキックの打ち方があります。
それを大きく二つに分けるとウィップキックとウェッジキックに分けられます。
この違いを簡単に言うとウェッジキックは膝を外に開いて、足を後方に押し出すように蹴るキックの方法です。
参考:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14191783924
ウィップキックは膝をまっすぐ曲げるので膝が開くことなく、足を外に回すように蹴るキックの方法です。
参考:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14191783924
いろいろ違いはありますが、今回重要なのは股関節の動きの違いです。
ウェッジキックは太ももを外側に開くように足をお尻に寄せるため、股関節の動きは外旋になります。
外旋というのは立った状態で、つま先が外に向くように股関節を動かす動きになります。
うつ伏せだとこのような動きになります。
逆にウィップキックは膝が開かないように足を引いてさらに足はお尻よりも外側に来ることが多いので、
股関節の動きは内旋になります。
内旋というのは先ほどとは逆で立位でつま先が内に向く動きになります。
うつ伏せだとこのような状態で、先ほどの外旋とは違い足が外に開きます。
大きくはこの違があります。
同じ平泳ぎのキックですが、股関節の動きは真逆になるんですね。
なので、同じ股関節の痛みでもウェッジキックの人とウィップキックの人では治療法が変わります。
まずはこれを踏まえて痛みの話をしていければと思います。
平泳ぎのキックで股関節になぜ痛みが出るの?
では、平泳ぎのキックの際になぜ痛みが出るのでしょうか。
それは関節の可動域に問題があります。
先ほど、ウェッジキックは股関節外旋、ウィップキックは股関節内旋の動きがある、と言いましたが、
この内外旋の可動域に制限があるというのが一番の理由です。
可動域制限がある状態でそれ以上に動かそうとすると関節や周囲の筋肉に負担がかかり痛みが出ます。
開脚が硬い人が無理やり脚を広げられると股関節が痛くなると思います。
それと同じことが起きているという事です。
つまり今回の股関節痛を改善させるためには内外旋の可動域の改善が必要になるという事です。
可動域制限の原因は?
では、股関節内旋外旋の可動域制限の原因はなんなのでしょうか。
これは筋肉の柔軟性の低下にあります。
股関節周りの筋肉が硬くなることで、股関節の可動域を制限されていることがほとんどです。
まずウェッジキックの股関節の外旋の制限になっていることが多い筋肉を紹介します。
これは外側広筋と呼ばれる太ももの外側にある筋肉です。
この筋肉は硬くなると太ももを内旋方向に引っ張るため外旋の制限になります。
次にウィップキックの際の股関節の内旋制限になる筋肉です。
これは先ほどとは逆に内側広筋と呼ばれる太ももの内側にある筋肉です。
これに加えて内転筋も内旋制限の原因になる筋肉です。
これらの筋肉は先ほどとは逆に硬くなると太ももを外旋方向に引っ張ります。
その為、硬くなると内旋の制限になるという事です。
平泳ぎの股関節の際はこれらの筋肉の柔軟性を改善する必要があります。
筋膜リリースの方法
ここではウェッジキックとウィップキックに分けて、
どのように改善させるかを説明します。
ウェッジキックの場合
ウェッジキックは股関節の外旋可動域が必要なので、外側広筋の筋膜リリースが必要になります。
方法としては筋膜リリースローラーを使う事をお勧めします
外側広筋は太ももの外側にある筋肉になるので、
身体を横向きにして太ももの外側にローラーを当てます。
この状態でローラーを転がして太ももの横の外側広筋を緩めていきます。
最初はかなり痛いかもしれませんが、継続すると痛みは軽減されます。
股関節が硬い人は股関節近くが硬くなっている場合が多いので、
上部を入念にリリースしてください。
筋膜リリースがうまく出来ているのかの簡単なチェック方法として、
筋膜リリースの前にあぐらをかいて、
痛みのある方の股関節の可動域を確認してみて下さい。
そして、筋膜リリース後に股関節が開きやすくなっていればうまく緩められています。
ウィップキックの場合
次にウィップキックの場合です。
これは股関節の内旋に制限があるので、先ほど説明した内側広筋や内転筋の筋膜リリースを行います。
これもローラーを使って行います。
先ほどとは反対に内ももにある筋肉になるので、
うつ伏せになって股関節を開いて太ももの内側にローラーを当てます。
この状態でローラーを動かして太ももの内側の筋肉をリリースしていきます。
これも最初は痛いかもしれませんが徐々に痛みは軽減されると思います。
こちらも股関節に近い上部まで入念にリリースしてください。
リリースできているかの確認として、こちらはお姉さん座りで確認します。
リリース後にお姉さん座りがやりやすくなっていればうまくリリースできている証拠です。
最後に
今回は平泳ぎのキックの時の股関節痛について解説をしました。
僕自身股関節や膝の痛みで悩まされて治療に通いましたが、正直なかなか治りませんでした。
そして、資格を取ってからも膝や股関節の勉強は重点を置いて、
さらに様々な方をみさせて頂きましたが、この可動域制限を改善することでほとんどの痛みは改善されます。
もちろん治療法はこれだけではなく、ウィップキックの時の痛みが外側広筋という事もあります。
今回の内容は1例にすぎないのですべての方に当てはまるわけではありませんが、
こういった痛みが比較的多いと思いますので、まずは自分のキックの打ち方がどちらになるのかを確認して、
当てはまる方を試してみて下さい。
そして、この内容でうまく改善されなくても今回の内容が当てはまらないだけで、
治療法は必ずあるので諦めずに専門家にみてもらって下さい。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
柔道整復師 服部 耕平